2009年1月16日金曜日

現先取引とは

現先取引とは、一定期間後に一定の価格で買い戻す(売り戻す)ことをあらかじめ合意の上、債券を売却する(買い入れる)取引を言います。これまで証券会社などの債券保有者には在庫ファイナンスの手段として、また、事業会社、金融機関などの資金の出し手には余資の運用手段として用いられています。

ただ、取引期間中のリスク管理の仕組みや、取引相手がデフォルト(債務不履行)を起こした場合の取り扱いに関する規定が未整備であるといった問題があります。これを解決するために欧米型の手法を盛り込んだ「新現先取引」が2002年4月から導入されました。

この「新現先」は機能的には、ここ数年急拡大を見せた「現担レポ取引」(現金担保の債券貸借取引)の延長上にあり、当面、「現担レポ」と「新現先」が併用されていくと予想されます。

「新現先」の主な特色として、以下が挙げられます。

(1) 旧現先取引の整備・拡充のかたちを取っている。
(2) マージンコール、一括清算条項など現担レポ取引でも採用されているリスク管理方法が採用されている。
(3) 長めの取引を容易にする仕組み(取引対象債券等を取引期間中に差し替える権利)も用意されているなどで、 欧米の取引形態を参考に組み立てられている。

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