2009年1月22日木曜日

資本主義は嫌いですか 竹森俊平 日本経済新聞出版社 その6


第Ⅰ部 ゴーン・ウィズ・ア・バブル

2 住宅バブル低金利犯人説を追う

住宅バブルは必ずしも低金利のせいではない

アメリカの住宅バブルの原因について、第一は住宅バブルの主因が、「金利の低下」であるのか、それともそれ以外の要因なのか。第二は、もし住宅バブルの主因が「金利の低下」だとしたら、その「金利の低下」をもたらした主因は連銀の金融政策なのか、それ以外の要因なのか。…どちらも明確な結論は出せない。
エール大学のロバート・シラー曰く、「バブル」の原因として最も重要なのは、「市場に構造変化が生じている」と言う社会認識である。ロバート・シラーは経済現象の背後にある心理的要因を重視する「行動経済学」の立場にある。
(ハワイ、コネティカット、ニューハンプシャー、カリフォルニア、ロードアイランド、マサチューセッツ、ニューヨーク、ニュージャージー)の8州を除いた43州では個人所得の上昇率と平均住宅価格の上昇率がほぼ一致する。

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