2008年9月5日金曜日

スカイ・クロラ 森博嗣 中央公論新社☆


”僕はまだ子供で、ときどき、右手が人を殺す。その代わり、誰かの右手が、僕を殺してくれるだろう。”
”「その画期的なエンジンのために、何が必要?予算?それとも時間?」「理解」笹倉は答えた。当然だ。しかし、それだけは得られないだろう。理解ほど、貴重で入手が困難なものはない。”
”「昔、この国は海から魚や鯨を捕った。それを食べるためにね。それを世界中から非難されたんだ。でも豚や牛を食用にすることは世界の常識だったわけで、その違いは何かって言うと、つまりは、自然のものか、食べるために人間が養殖したものか、という違い。この違いってどう?」「馬鹿馬鹿しい」「自然に生まれた人間は戦っちゃいけないけれど、戦うために人工的に作られた人間なら、それが許されると言う理屈?」”
”周りのみんなは理由を沢山用意する。この世は、うんざりするほど理由でいっぱいだ。ゴミのように理由で溢れている。”

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