2008年6月9日月曜日

有頂天家族 森見登美彦 幻冬舎☆


 万城目学氏の小説は3冊をコンプリートし、他の人の小説も読んでみようと思いました。本屋に行きましたが”ぴん”ときません。アマゾンに”この本を読んだ人はこんな本も読んでます”という欄がありました。そこで紹介されていた本の中でタイトルから面白そうだと思う一冊を買いました。帯の宣伝を読むと「狸と天狗と人が入り乱れて巻き起こす三つ巴の化かし合い」って・・・平成ぽんぽこかよ、と軽いがっかり感。しかし、読むうちに『三つ巴の車輪』が大きく回転しそれが心地良いのです。
 舞台はホルモーと同じ京都。『人間は街に暮らし、狸は地を這い、天狗は天空を飛行する。平安遷都この方続く、人間と狸と天狗の三つ巴。』『天狗は狸に説教を垂れ、狸は人間を化かし、人間は天狗を畏れ敬う。天狗は人間を拐かし、人間は狸を鍋にして、狸は天狗を罠にかける。』この三つ巴の車輪が京都の町を杜を空を駆け抜けます。
 当初予測に反してお勧めの一冊になりました。2008本屋大賞3位に入りました。

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