2008年10月8日水曜日

岸井成格


グローバリゼーション(グローバル化)という言葉を聞いてずいぶん経つ。東西冷戦が終わり、バブルが崩壊し、55年体制も崩れた。

グローバル化には光の部分と影の部分がある。そして、ここに来て影の部分がとても目立つようになってきた。1、格差 2、ナショナリズムである。

ITとFTの革命があり社会が大きく変わった。政治が経済の技術革新について来られなかった。

アメリカの下院が金融安定化法案を否決した。米下院というのは地元のことしか考えていないものです。上院が外交や予算など大きなことを決める。

フランスサルコジ大統領は経済的に大転換を感じる今このときに、アメリカも日本も選挙のことばかりで「G8を開きたいのに議長国の日本はなにをやっているんだ」と言っている。

日本の選挙は直前の雰囲気だけで決まってしまう。前回の安倍政権がつぶれた選挙では、松岡大臣の自殺、赤城大臣の絆創膏、九間大臣の失言、
さらに社保庁からの消えた5千万件のリークによるクーデター。余談だが年金を社会保険と言う言い方は国民にわざと誤解をさせる方法である。年金という制度は、「お金を支払った人だけがある一定の年齢になったときにお金を受け取れます。」自分が積み立てたお金としてではなく「25年間制度のためにお金を払った人は善良な市民として年金を受け取る権利を得ます」「自分が自分にかける保険ではなく、働いている人が高齢者を支える共済的な制度である」年金だけでは生活できないという人がいるけれども、年金というのは老後の蓄えの足し前でしかないはずです。もともとそういう目的で作られていました。

その政権の海外への姿勢がどうだとか、どんな法律を通したとかはまったく関係ない。勢いだけ。

小選挙区制は結果としては2大政党制に収束されるということは間違いない。
小選挙区制と言っても国民性と運用で大きく異なる。
米国は地域のことだけを考える代表を選ぶ。
英国は地元とはまったく関係ない。政党を選ぶ。もっと言うと首相にふさわしい党首を選ぶ。だから刺客も送る。将来有望な相手政党の党首になりそうな候補者の選挙区には選挙に強い人を送り込んだりもする。
ちなみにカナダは小選挙区の特徴を特に示しており、大勝、大負けを激しく表す。国民も選挙結果が大きく反映されることを知っていて、わざと大敗させたりする。

さて、いつ解散するかだが、本音ではわからない。麻生という人はマスコミが書きたてるとへそを曲げる。その日にはしたくないと思う人。総理大臣の専権事項である閣僚任命権と解散権を端でごちゃごちゃ言われたくない。今月中ということもあり得る。

今回の選挙も勢いだけになると思われている。自民党は党首同士の一騎打ちの形に持って行きたがっている。麻生と小沢なら麻生のほうが人気があるだろうと。小沢は知っているので風邪をひいて党首討論を避けてる。

今回の衆議院選の結果次第で起こりうる事態は。
1、自民党、公明党で過半数を取るが3分の2は取れない。
2、民主党単独で過半数を取る。
3、自民党+公明党、民主党両方とも過半数を取れない。
1、ならば、政権運営はさらに厳しく、ねじれが続く。2、ならば民主党が政権をとりねじれは解消する。しかし、民主党の今言っていることは結果うそをつくことになるので、下野した自民党の攻撃で国会は混乱を続ける。戦後初の政権交代3、どこも過半数を取れないとすると、A,政界再編B,大連立が予想される。

価値の大転回期は欧米では大連立が起こることが多い。一つになり議論を尽くすことで対決軸が作られるからである。そして、再編が起こるわけである。

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